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コーヒーカップで味わいはこんなにも変化する!
鈴木:どんなコーヒーカップを選ぶかはとても大事なことだと思います。たとえばオレンジやイエローなどのカップで飲めばより果実味を感じるし、黒いカップで飲めばビターさを捉える。重いカップで飲めば濃厚さを感じやすいし、形状にしてもそう。今飲んでもらっているすぼんだ形状のカップは、広い範囲で味が取れて、鼻も覆うからよりアロマが感じやすいと思います。

内山:違うカップで同じコーヒーを飲み比べてみるとよくわかりますね。酸味の感じ方がカップでこんなに違うとは...びっくり!

鈴木:対してワイングラスをかたどった円錐状のカップも、味のバランスがいいんですよ。人は味覚以外の感覚でも味をキャッチするからカップの色、形、重さもすごく重要で、どんなカップで飲むかで味わいは全然違うものになるんです。
酒勾:カップでそんなに違いがあるなんて...。おもしろいですね!

酒勾:僕が家で使っているのは、この透明のカップです。透明だとコーヒーの色の状態もわかりやすく、また二重構造で多少の保温性もあるところが気に入っています。毎回同じカップで淹れると、豆の違いをより感じやすいので最近はずっと同じものを使っています。家で淹れるときはじっくりコーヒーを楽しむというよりは、この淹れ方だと味はどう変化するだろう...と結果をメモって、ひとり実験室のような状態で研究しています(笑)。

ドロッパー ¥1,100+TAX
酒勾:〈niko and ... 〉ではカリタさんとコラボしたマグカップも販売しています。カリタはドリッパーで有名なメーカーですが、通常の製品と少し雰囲気を変えて〈niko and ... 〉らしさが出るように、カタカナロゴのレトロでかわいいデザインに仕上げました。
内山:カップをスタッキングできるのもいいですね。私は、友達からプレゼントしてもらった作家もののマグカップを愛用しています。手に馴染む感じや土のぬくもりが感じられてほっこりします。お店で出しているのも作家もののカップで、お客さまからは「あのカップで淹れてほしい」などリクエストをもらうことも。見た目のかわいさは重要ですよね。

鈴木:僕はお店で出しているカップは、ドリッパーと同じ美濃焼の工業製品を使用しています。少しでも地元産業に貢献したいという思いから、地元の工業プロダクトを選びました。海外から来たお客さまがうちの店で美濃焼を知って、気に入って買って帰ってくれれば、彼らの地元で美濃焼を知る人が増えるかもしれない。僕はコーヒーというコミュニケーションツールを使ってできるいろいろな可能性を探りたいんです。微力ではありますが、こうやって地元産業を応援することもそのひとつかなって思っています。
バリスタ一押し! コーヒーに合うスイーツ。

酒勾:名古屋はあんこ好きの方が多いと聞いていましたが、この「ニコアンドーナツ」、実は全国のどこよりも名古屋で売れているんですよ。ひと口サイズで食べやすくて、昔懐かしい素朴な味わいでコーヒーとも相性抜群。内山さんが持ってきてくれた焼き菓子も美味しそうですね。

内山:「コーヒー屋さんで美味しい焼き菓子を食べられるところがあったらいいよね」と、オーナーが考えて、うちではいろいろな焼き菓子を作っています。しゃちほこの焼き菓子はいちばん人気。お土産に買っていく方も多いですね。グラスのフチにひっかけることも出来るんですよ。SNSでも写真が拡散されて、それがきっかけで来店してくれる方もいます。

鈴木:僕は、オーガニックのトマトとほうれん草でつくったパウンドケーキを持ってきました。天然素材のやさしい味のスイーツです。繊細なスペシャルティコーヒーの味を邪魔せず、互いに高め合えるもの...と、考えるとやはり同じ繊細な風味のものを選びたくなります。個人的には、特定の地域、農園で作られたカカオを使って作るシングルオリジンチョコレートにハマっています。
酒勾:僕もシングルオリジンチョコレートに注目しています! 産地によって特性が出て、コーヒーと似ていますよね。
名古屋らしいコーヒーって?

内山:毎日来てくださる常連客の方や、観光の帰りに立ち寄ってくれる人などいろいろな方がいますが、名古屋という土地柄か「濃いコーヒーをちょうだい」と言われることは多い気がしますね。喫茶店文化が根付く名古屋ならではなのかもしれません。ただ、最近は若い方でフルーティーなのを好む方も増えてきたので、名古屋の人が好むコーヒーをベースにいろいろな方に好まれる味を作れたらと思っています。あと名古屋ならではと言えば、この間しゃちほこのかぶりものをしたお客さまが来店し、普通にコーヒーを飲んでいました(笑)。

鈴木:あ、僕もこの間信号待ちでふと横を見たら、ドラミちゃんの格好した人がいた。愛知県はコスプレの聖地だもんね。
内山:世界コスプレサミットの会場でもあります(笑)。

鈴木:あと、名古屋は三世代同居率が日本一って知っていました? 進学就職と名古屋で完結する人が多く、他都市に出て行く人が少ない。だからコーヒーに限らず名古屋独特の文化が育ちやすいんですよね。それは、裏を返せば新しい文化を根付かせるのは難しい土壌でもあり、スペシャルティコーヒーのような新しいジャンルを広めていくのは、なかなか大変な作業です。でもね、昔からある喫茶店と争っても意味はないし、共存できると思っています。お客さまに新しい価値をまずは知ってもらって、選択してもらうということ。
僕らの目的は、同業の店同士が闘うことではなく、文化という市場でどれだけコーヒーカルチャーがシェアを取っていくか。だから〈niko and ... 〉のような大きな店がスペシャルティコーヒーを出して、僕らのような店がリーチできなかったお客さまを巻き込んでいるのは本当にすばらしいと思いますね。

内山:私もまだまだコーヒーについて学びたいことがたくさんあります!
酒勾:僕もこれからコーヒーファンの視野を少しずつでも広げられたらと思っています。